Vol.7オフト京王閣
ゴールデンウィーク、もう計画はお決まりですか?
少し趣を変えてみたい方に、気楽に出かけることができて、なおかつ極めて珍しい施設をご紹介いたします。
3月30日、東京都調布市に南関東競馬場外馬券発売所「オフト京王閣」がオープンしました。キャッチコピーは『競輪場で競馬を見よう!』。場所は京王閣競輪場の敷地内で、バックストレッチ側にある競輪場特別観覧席を転用したものです。調布から1駅、京王相模原線の京王多摩川駅そば。新宿・渋谷などの都心からはもちろん、多摩地区にお住まいの人にとっては大変便利です。
大井・川崎・船橋・浦和が南関東の4競馬場。原則として全日全レース発売ですから、開催の基本日程である月曜から金曜は、ほぼ営業していると考えて結構です。JRAの強豪が出走する帝王賞や東京大賞典も当然買えます。
座席数400、窓口数9。完全会員制で、会員登録の際に必要な入会金は1000円。入会すれば2017年(平成29年)12月31日まで無料で利用できます。
何だ、単なる馬券売り場か……いえいえ、そうでもないんです。
もともと競輪場の特観席ですから、バンク内に目を向けると、競輪のレースや競輪選手の練習風景をゆったり見ることができます。これは日本唯一。競輪開催日なら、ノートパソコンやスマートフォン投票で“特等席“から競輪も楽しめるという、ある意味スゴい環境です。5月5日(祝・月)は、昼間の船橋競馬(メインは重賞のかしわ記念)と夕方〜夜間の京王閣競輪が重なる時間帯があります。
そして、きれいで過ごしやすいわりに実にリーズナブル。このクラスのフロアなら、他の競馬場や場外施設だと1回あたり1000円以上の入場料金が通常です。それが3年以上利用できて、たったの1000円。職業柄、様々なスタンドを見ていますが、費用対効果は最高レベルと言っていいでしょう。
馬券や車券に興味がなくても、うどんが大好きという方は本格手打ちうどんの「めんこや」で舌鼓。うどん通に知られた名店で、その支店が場内レストランになりましたが、本店(幡ヶ谷)にない特長は抜群の眺望です。昼間も夜間も、カウンター席に座ると何ともいい気分。
それを狙ってか、うどん店とは思えないほど充実したアルコール類。競馬関係業者の私が場外馬券発売所で飲むことはできませんが、皆様は上質のカウンターバーで一杯やってください!
というわけで、一見の価値あり、と思います。仕事と称して(実際に業務の一環ですが)、月に3〜4回はオフト京王閣に行く予定です。便利で快適なんですよ、とにかく。
田所 直喜(たどころ・なおき)
1964年(昭和39年)6月10日生まれ。東京都国分寺市出身、妻と2人暮らしで今も在住。
海城学園は高校の3年間で、1983年(昭和58年)卒業。1年の担任は長島先生。2~3年は文Bコースで河原先生。
東京学芸大学教育学部国語科を卒業と同時に、1989年(平成元年)、(株)日刊競馬新聞社入社。以来、中央競馬担当の編集記者として活動。
現在、編集部中央課課長、採用担当責任者。